神戸新聞

絶食道場がカウンセリング外来 過食やうつにも対応

白を基調としたカウンセリングルームで話す笹田さん=五色県民健康村健康道場

 全国で唯一の公的な絶食療法施設・五色県民健康村健康道場(洲本市五色町都志大日)が、このほどカウンセリング外来を始めた。退所後のリバウンド(反動)を防ぎ、過食やうつ病に悩む人を救うため、独自の「心身医学」に取り組んでいる。(今福寛子)

 同道場は、一九八二年に兵庫県と旧津名郡五色町が共同で設立。代謝が活性化されて、充実感を得られるという絶食療法で、肥満だけでなく、摂食障害や軽いうつ病の人なども対象に効果を挙げてきた。

 一方で、道場長で医師の笹田信五さん(59)は「リバウンドとの戦いだった」と振り返る。元の生活習慣に戻ると、反動が起きてしまう。そこで、リバウンドに大きくかかわるストレスの解消に重点を置いてきた。

 笹田さんによると「日常生活で自分を縛っているのは性格。例えば自分に自信が持てない人ほどストレスをためやすい」。研究を重ねて独自の「性格分析」を完成させ、カウンセラーを養成した。一昨年から入所者への本格的なカウンセリングを開始。さらに、退所後のフォローをするために、今年四月から外来を開設した。

 外来は、初診が月、金曜日で、時間がなくて道場に入所できない人も受け付けている。「性格は両親の影響が大きく、若い人ほど親の協力がいる」といい、笹田さんは親子で一緒に受けるカウンセリングを勧める。「自分が大事な存在だということを分かってもらいたい」と力を込めた。同道場TEL0799・33・0535

(2008 5/28 09:40)